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2017.02.01

WORK+STAYプログラム 参加体験レポート vol.1(後編)

「試しに神戸で暮らしながら、仕事してみませんか?」。神戸にリアルに1週間滞在してもらって、働き方や暮らし方の感触を実地で確かめていただくプログラム「WORK+STAY」。東京でCGデザイナーとして働く伊藤さんと、そのパートナー・エスターさんが体験者になってくれました。そのレポート記事、後編をお届けします。
前編はこちらからお読みになれます。

⑤既に移住している人たちの意見を聞く

この地域は実際に県外からの移住者も多い。

既に移住してきている方から、普段の生活の様子について話を聞かせてもらう。

今回協力してくれたのは東京から神戸に引っ越して4年になるご夫婦。神戸に引っ越してからお子さんも生まれ、現在は3人家族です。

【ご主人】最初から神戸に来ようと考えていたわけではなかったのですが、引越しを検討していて、鎌倉など少し広い範囲で探して見ていたのです。ところがあるとき、仕事の関係で仲良くさせてもらっているご家族が神戸に越したので、夫婦で遊びに行ったらとても居心地が良くて。そのとき、不動産屋さんに物件も見せてもらったのですが、それもひと目で気に入ってしまいました。

東京に戻った後もずっと神戸のことが気になっていたのですが、これまでの生活環境ががらりと変わってしまうので、しばらくは迷いました。

【奥さん】不動産屋さんには継続的に連絡を入れつつも、数か月間悩みました。けれども最終的には、仕事に無理が生じたり土地に馴染めなかったりしたらその時また戻ればいいよと夫婦で話して行ってみることにしたのです。

【伊藤さん】移住した後、お仕事はどうだったんですか?

【奥さん】私はフリーランスで編集の仕事をしているのですが、東京の作家さんや出版社とメールや電話で連絡を取りながら進めて、必要があれば打ち合わせに出向くという形をとることが多いです。

【ご主人】僕はイラストを描く仕事をしていますが、同じく東京の出版社などとの仕事が多いです。神戸は東京へのアクセスが思っていたより良いですね。東京へは飛行機を利用することが多いですが、家から神戸空港まで30分あれば着きます。そして神戸-東京間のフライトはおよそ1時間。また新幹線の新神戸駅も自宅から徒歩ですぐですから、予定に合わせて交通機関を選べます。
東京に行って打ち合わせをして、その日のうちに神戸に帰ってまた制作する、ということも可能です。

【伊藤さん】制作自体は別に東京でなくてもできますものね。

【ご主人】はい。それに東京で家賃と広さのバランスが良く、かつ緑豊かな住環境の場所を求めようとしたら、都心から離れないとなかなか得られません。そういう意味では、山や海など自然が身近にありつつ同時に街との距離感も良いという、両方がある神戸は気に入っています。

【エスターさん】子育てということに関して、気になることなどはありませんか? たとえば、国際的競争力を身につけられるとか、選択肢を多く持てるという点ではやはり東京の方が優れているんじゃないかとか……。

【奥さん】私の場合は、この場所のおかげもあって今落ち着いて子育てができていると思っています。住む場所によってもちろん条件は一緒ではないですが、どこにいても、もっとこういう機会を与えてあげたいと親が望めば、工夫のしようはいくらでもあるんじゃないかな、と思います。街と自然との距離が近く、古くから外国人の居住者が多いという特徴があるこの街だからこその環境や選択肢があり、それはとても面白いことだと感じています。

⑥サイクリングで街を把握する

実際に移ってきた人の生の声が聞けたということと、知り合いが神戸に増えたので良かったです、と伊藤さん。
その後は、神戸の街を肌で感じにサイクリングに出かけました。山側から海側へと向かいます。

その後は、神戸の街を肌で感じにサイクリングに。街中にはさまざまな宗教の寺院などもある。

街中にはさまざまな宗教の寺院などもある。

山側の北野エリアから15分程度でベイサイドに到着。そのまま自転車でポートアイランドへ。

ポートアイランド。海沿いの風が気持ちいい。

港を挟んで向こうには神戸の街と六甲山。

日暮れと共に……。

神戸の夜景をポートアイランド側から眺める。

⑦地元の人たちが集まるパーティーに参加

日が暮れてからは、シェアオフィスの入居者たちや近隣の人たちを集めてのパーティーに参加してもらいました。

【伊藤さん】こんなにもいろんな人がいるんだ!と驚きました。神戸の変化は東京からも何となく感じていましたが、イメージしていた以上です。しかも、国もキャリアも本当に多様です。いろんな経験をされている方が多くて話をするのも楽しかった。移住するかどうかを選ぶ上で「人」はやっぱり重要な要素なので、この体験は大きかったですね。

飛び交う会話。英語もあれば日本語も。

飛び交う会話。英語もあれば日本語も。

どんな風に仕事をしているか、神戸の暮らし心地はどうか。お酒の入った席でよりリラックスしながら会話が弾む。

どんな風に仕事をしているか、神戸の暮らし心地はどうか。お酒の入った席でよりリラックスしながら会話が弾む。

ここのシェアオフィスでは定期的に飲み会を行って新しい人たちとの交流を深めている。

30人くらいが集まり、楽しく飲んで語らった。

1日を終えての感想を聞きました

伊藤さん、エスターさん、今日一日はいかがでしたか?

【エスターさん】住宅の感じも周辺環境も、北野を気に入りました。でも、今日サイクリングに行った神戸の海側も良かったです!山もいいけど、自分の場合は住むなら海かな。ポートアイランドに住むという選択肢に興味が湧きました。

初めて神戸に来ましたが良い経験ができて楽しかったです。強いて言えば、私は企業に勤めるタイプの働き方なので、自営業やフリーランスの方に話を聞く機会に加えて、地元の、特に外資系企業の方などとも話ができたら、より直接的に参考になったかなと思います。

【伊藤さん】僕はもともと明石市の出身ですし年に1〜2回はこちらに帰ってきてはいるのですが、今神戸はこんな風になっているんだって、新鮮な驚きがたくさんありました。閉塞感がなく空も抜けていて気持ちが良く、静かで住環境がいいのはとても魅力です。実際に移ってきて働けるのかどうかは、私だけで決められないのでまだわからないですが、これからよく考えたいと思います。

前編はこちらからお読みになれます。

夕焼けに染まるハーバーランドをポートアイランドから眺めるふたり。

夕焼けに染まるハーバーランドをポートアイランドから眺める伊藤さんとエスターさん。

取材日=2016年10月6日 取材・執筆=安田洋平 写真=藤田 育